オールスター・ダストボックス

成長するもの、生きるもの

日本で初めて1000万人を達成したキッズラインに言いたいこと

prtimes.jp

当ブログでも取り上げたことのあるYouTuber、「キッズライン」が日本人で初の登録者1000万人を達成したという報道で、世間が揺れている。

キッズラインとは何か?については、手前味噌になるがこれらの記事を参考にしていただきたい。

dic.nicovideo.jp

allstardustbox.hatenablog.com

 

この報せに対する反応はなんというか、とりあえずガキ線が憎いので叩くやつとか、バグだらけの外部サイトのデータを用ち出して批判するやつとか、「金で買ってようがいまいがどうでもいいよw」みたいに不正を容認するやつとか、まあ色々でちっとも事実を追求しようという方向に向かわないという、よくある流れになりそうな感じだった。

 

それでいいのか?と思ったのでこの記事を書いてるわけだ。前々から言っている通り、このキッズ向けYouTuberという業界はブラックボックスだ。まだ未来のある子供を取り扱う以上、そういう風紀になるのはある程度理解しなければならないと思う。しかし、こうやって多数の人間から不信感を抱かれるのは、やはりクリエイターや事務所側が、なかなか自分たちの手の内を明かさず、そのくせ華やかな話題があると表に出てこようとする姿勢にあるのではないか。

すこし話が長くなったが、この記事の趣旨は「今回、キッズラインがダイヤの盾を公開してからの行動の検証」にある。考えるほど不可解なものばかりであり、今後自分や他の好事家たちがガキ線について追求していくべき点を示すために必要になるかもしれない、という目的で書いている。

 ~登録者隠しまで

今回の『盾公開』について考える前に、炎上の大本ともなっている「数字隠し」を行った当時まで遡ってみる。

 これは、今から2年前ほどにガキ線の登録者がHikakinTVを超えたことで話題となり、その際に登録者数を非公開とした際の発言である。

この発言と、登録者数を隠したという行為自体は、結局のところ不信感を募らせる結果にしかならなかったが、まあこれ単体では全く理解できない行為という訳でもない。しかし、今回の『盾公開』の件で完全にこの発言は形無しとなってしまった。

この先も公開いたしません」の部分は論外だとして、「登録者数に拘りがない」というのもかなりちぐはぐな発言である。本当に拘りが無いのなら最初から隠しておくか、あるいは批判にもめげずそのまま出したままにしておけばいい話である。良くない言い方だが「数字隠し」という行為が完全にヒットマークと化していてこの弁明が意味をなしていない。

そして発表式へ

そして今回、1000万達成の証であるダイヤの盾を公開した。しかしこの際も登録者数は非表示のままで、案の定批判に晒された。それに対するキッズライン側の答えがこれである。

www.jiji.com

正直な所、ここで仮に本当に1000万人を超えていることが明らかになったところで、全く火消しにはならないと思う。

はっきり言って数字隠しは悪手だったし、盾公開は大悪手だったように思う。ここまで来てしまうともう取り返しはつかないとすら思えるが、仮に潔白を証明する気があるなら、数字を隠してた時期も含めて登録者数の推移やアナリティクスまで公表したほうが良いように感じられる。

それでも怒る人はまあ怒り続けるのでしょうがないが、少なくとも「いや海外では見られてるからおかしくないから」みたいな言説にもいい加減決着をつけてほしいものだ。

 

今回動いた意図は

そもそも、これまで沈黙を貫いていたガキ線が今になっていきなりこのようなアクションに出たのか?という事自体がかなり疑問である。ガキ線自身も「炎上が怖かった」と言っている以上、リスクを理解してなかった訳でもないはずだが。

今回の公表後のキッズラインのスタンスはかなり強気だ。

 この文言は報告動画のラストにも使われており、要するに今までのしかえし含めてアンチと戦う準備は万端なのだという意思表示が見て取れる。

世間ではどうせ空のピストルだろうと笑われているようだが、自分はむしろ本当なのではないか?とすら思っていた。なんの準備もなしに動けば、結局批判に晒されて終わりなのだから。ともすれば裏側でこれまで2年もの期間を掛けて弁護士や代理人を立てたり、大規模な訴訟の準備をするのも有り得る話だ。何よりもガキ線にはそれをできる財力がある。

しかし詰めが甘すぎる

だが、ここ数日の行動を見るに、そんな準備をしているのか、そして自身が受けるリスクを理解できているのか、という事自体がそもそも怪しいように思えてきた。

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まず、例の報告動画。注目していただきたいのは評価数。まあ凄惨たるやという数字なのだが、問題はそこだけじゃない。

他の動画を見てみると、評価数の欄は非表示となっている。実は動画毎に評価数の表示は切り替えることができるので、例の動画だけわざわざ表示する設定にしたということだが、それでどうなるかは予想できなかったのだろうか?まさか批判層は動画を見に来ないとか思っていたのだろうか?

こういった身の上を理解してないような行為は翌日にも続いた。8月10日、午前中になんとゲームの生配信を突如として開始した。

 自分はこの配信を見ていないので詳細は不明だが、どうやらフォートナイトをプレイして、コメント欄が大荒れだったためにすぐにクローズされた模様。

当然荒らされる事を予期できていなかったのも問題なのだが、それ以前にキッズ向けチャンネルを見るような層が、事前告知もしていない生配信をわざわざ見に来るか?という点でも非常に不可解な配信である。この配信は視聴者100人くらいで終わった事も含めて自分がこれまでずっと相手にしてきたはずのユーザー層についてすら理解できていないのでは?とも思えてしまう。

そしてあろうことか、この配信は翌日にも行われ、同じくフォートナイトのプレイを配信し、そしてすぐに中止という前日と全く同じ結末に終わっている。正直なところ、初回ならまだしも前日にやって悲惨な結果になった上で同じような配信を行ったのは理解に苦しむ。

この状態を目の当たりにして、自分の中であった「ガキ線は今回の発表に向けて相応の準備をしている」という説は覆されてしまった。これらの行動が、専門家を通すか、もしくは指導を受けた上での行動とは思えないからだ。

この他にも、ツイッターでは自分に好意的な意見のみを選んでRTするなど、少し調べられれば叩かれるような(そして実際に調べられて叩かれている)行為が目立っており、キッズラインの危機管理に対する意識は低すぎると言わざるを得ない。

 

(2020/08/14追記)

12日、前述したように登録者数の「公開式」が行われ、1190万人という数字が晒された。予想通り、バッシングは止んでいない。

しかもこの「公開式」は、個別に動画をアップロードしたりするのではなく、例のフォートナイト配信の中で「オープン!」とだけ言い設定を変更しただけ(配信内でページや数字を見せることも無い)というものであった。

なお、生配信は行う度に悲惨な状態となっているにも関わらず、いまのところ初回の配信以降毎日行われている。何がしたいんだ一体。

周囲の反応

これについては掘り下げても得られるものは少ないかもしれないが、かなり不可解に感じられているので一応載せておく。

 今回のニュースについて反応しているYouTuberは、彼女の囲い(とかあるんだね…)であると思われるキッズ向けYouTuberと、炎上案件を取り扱う所謂「物申す系」くらいであり、純粋に日本トップクラスのYouTuberが祝福したり、あるいは疑問を示すような素振りが全く見られない。

仮にも日本人で初めて1000万人を達成というのは本当であれば十分すぎる偉業の筈であり、特に黎明期から国内でYouTubeの発展に努めてきたクリエイターですら触れていないというのは不自然に思えてならない。

 

(2020/08/16追記)

1週間余りが経過した15日、遂に登録者日本一のはじめしゃちょーがこの一件について言及した。


ぼくはもう日本1のYouTuberじゃないです。

この動画内では「今までこの事実を知らなかった」とした上で心境を語っている。少し疑問なのがはじめ氏並びにUUUMは本当にこの事を知らなかった、あるいは調査してなかったのかという点である。ガキ線の登録者については2年前から既に話題となっており、はじめやヒカキンの「登録者数日本一」というアイデンティティを守るべく何らかの調査があったのでは無いかと自分は考えている。

当然というかこの投稿以降はじめ信者によってキッズライン叩きは加熱しており、最初からはじめしゃちょーが燃料投下を目的としてお気持ち表明を行ったという見方も存在している。少なくとも大物による事態の認知が明らかになったことで今後の業界に影響を及ぼすのは間違い無いだろう。

キッズラインに言いたいこと

ところで、今回の炎上で一番傷つくのは誰でしょうか?それはキッズラインにて顔を出しているあの2人に違いないでしょう。

本当は、本当は登録者数なんか買ってないのかもしれませんが、それでも世間の多くは疑いの目でそちらを見ている事を理解できているでしょうか。そして、あくまでグレーである現状で顔の知られている同級生から「お前の母ちゃんって登録者買ってるんだな?」と言われてしまう事を想像できるでしょうか?

現在のキッズライン側の対応は、はっきり言ってインターネットの炎上を舐めていたとしか言いようがありません。自分が叩かれる理由を十分に理解せず、日に油を注ぐような言動を繰り返す事によって、あなた方への疑いは一層強まり、たとえ利益や信用を守れたとしても、子どもたちには一生消えることのない傷跡を残してしまう事にもなりかねません。

どうか、あなたやあなたの事務所だけではなく、あなたの子供を守る選択を心がけて下さい。