【作品レビュー】Der König der Tiere(劣化ライオンキング)【Dingo Pictures】
こんにちは。年末が近づいてきて忙しくなってきたという方も多くなってきたんじゃないでしょうか?私も忙しいくせにDingo Picturesの作品にこの時代にドはまりしてしまい身の回りのことが全く手についてません。クズです。
Dingo Picturesって?
と、思った方はこのまま説明しますので聞いててください。知ってる人は飛ばしてください。
Dingo Picturesとは、これを作った会社です。
「これ」は少し語弊がありました。この「Yee」という動画はいわゆるMAD動画で、この動画や動画に出てくる恐竜のコラ画像とかを見たことのある人はいるんじゃないんでしょうか。そしてこの動画の素材となったアニメ(原題「benteuer im Land der Dinosaurier」、通称「DINOSAURI」*1)を制作した会社がDingo Picturesというわけです。
この会社、海外では「MockBuster」製造機として実は悪名高い存在でもあります。MockBusterとは、大手のアニメ会社(ディ○ニーとか)が出した作品をパクって低予算で作り、親御さんが間違って買ってくることを狙いにしたビデオのことで、前述した「DINOSAURI」は1988年に出た「リトルフットの大冒険」のストーリーをパクって、2000年に出たデ○ズニーの「ダイナソー」に便乗してリリースするというやり口で発売されたものです。
もっと詳しい解説は以下のWikiを見てください。Dingoの事書ける日本人がいないせいでほとんど私物化になってるディンピクWikiをよろしくお願いします。
さて、私は周辺の界隈で「Yee」ネタが擦られていることから作品自体に興味を持ち、その後本編動画の英語版があることを知り(PS2で発売されてたらしい)その動画を見てPeekが主人公のことをバカにしてOroが叱ったという以外にもストーリーがちゃんとあることをなんとなく把握したのですが、その過程で海外のWikiを漁っていくうち、
- DINOSAURIの動物キャラは殆ど過去作からの使い回し
- PeekよりもウザいWabuuというキャラがいる
- Dingoは2001年から数年間配給元との係争で制作してなかった時期がある
といった知りもしない知りもしたくない情報に次々と出くわした結果、DINOSAURI以外のディンピク作品も視聴してその内容を明らかにしたい!となぜかDingo沼に嵌ってしまった次第であり、Wikiの充実化も目標として現在様々なDingo作品を追っている最中であります。
で、なぜレビューなのか
今回見た「Der König der Tiere」ですが、これを見たきっかけはDingoが自社内でやってるパクリの構図を解き明かす為にやったからです。「え?あいつら他社どころか自社作までパクってんの?」と思われるかと思いますが、誇張です。
要するに何が言いたいかと言いますと、この会社は一度作ったキャラクターをとにかく流用するんです。
この図の上側にいるゴリラですが。DINOSAURIでは中盤くらいに脇役として登場するのですが、その1年前に制作された「Tarzan: Der Herr des Dschungels」という作品では全く同じ名前で、序盤の敵として登場します。
それこそディズ○ーがやってるようなスターシステムだと言えば聞こえが良いのですが、Dingoはキャラクターの作画を全部ペイントソフトでやっている(ちなみにハードはAmiga)のをいい事に作画ごと使い回してるのがポイントです。何なら背景(アナログ)も使い回すし、別に総集編とかでも無いのに過去作の映像をストーリー関係なく差し込むこともあります(「Winkie der kleine Bär」の後半)。
今回本作に辿り着いたのは、そんな「Tarzan」も多くの動物キャラを借用しているという事を知って視聴したからなのですが……これが面白かった!
先に言っとくとネタアニメ的な意味です。ただ、単純にネタアニメとしての面白さはDINOSAURIよりは上です。DINOはぶっちゃけ退屈な部分が多く、ストーリーが分かってもあくまで「子供向けに」普通に作ってあるのでネタとして楽しめる部分って(編集ミスなどを除けば)実際あまり無いんですよね*2。
対してこちらはストーリーの流れがそもそも可笑しく、演出面でもディンピク特有の低予算さがうまく働いて笑える部分が本当に多いです。後、今まで見てきたDIngoキャラが多く登場したこともありDingo作品としてはかなり楽しく見れました。
そこでWikiの方にもいっぱい書いて充実させようかなとも思いましたが、今回は単純に作品の魅力自体を伝えたいという思いがまさり、開設当時付き合ってた人と尽く疎遠になりもはや誰も見なくなったブログを久々に更新して、レビューという形でもDingoの情報を残していこう!と思った次第です。
- Dingo Picturesって?
- で、なぜレビューなのか
- 作品の概要
- ダイヤに狂うジャングル
- 親バカになってもバカにはなるな
- 追われた先で…
- ブラック・パンサー/過勤だ・フォーエバー
- 袖の下には最新式の…
- なんてこった、ボカサが殺されちゃった!
- 総評
作品の概要
1994年、Dingo Picturesによって制作されました。タイトルは「百獣の王」という意味で、ライオンの子供が主人公です。悪いやつに簒奪された王座をなんだかんだして取り返します。
お分かりと思いますが「ライオンキング(1994)」のパクリです。
私が見たのは英語版ですが、これは本来吹き替えされておらず有志によって勝手に作られた、Fandubという奴です。なのでこのレビューは原作のストーリーなどを正しく反映していない可能性があります。*3
(20221217追記) この吹替版は、Dingo Picutes公式アカウントによって元の脚本に基づいていると公認している模様です。
English dub is official now and based on the original german script.
— DingoPictures (@pictures_dingo) 2022年12月17日
これを制作したFlaming Wheel Studiosは、他にも英語版がリリースされなかったDIngo作品の吹き替えをいくつも行っており、本家のお墨付きをもらっております。
Today we can announce to you that the dubs of @WheelFlaming will be official approved dubs by us. In the past they made dubs of our movies that were not translated and new dubs of our movies that already have English versions.
— DingoPictures (@pictures_dingo) 2022年11月5日
以上を踏まえた上でそろそろレビューの方行きましょうか。*4
ダイヤに狂うジャングル
昔々あるところに、ライオンの夫婦が治めるジャングルがありました。そこでは様々な動物が仲良く暮らしていました。いつもお腹を空かせているワニ、騒がしいサル、いつも眠そうなカバ、大きなゾウ、おしゃべりなオウム、珍奇なキリン、歌うペリカン、珍奇なカメ、最速のリスWuschel、ラミーという名前をしたクマ、ずる賢いハゲワシ、賢いヘビ、危険な黒豹のBokassa、そして我らが王様……
こうやってキャラを読み上げるだけの虚無な紹介パートが2分くらい続きます。その後、ワニがリスを食べようとして王が止めに入るみたいな展開になりますが、ここまでの導入5分半くらいは尺稼ぎ感が強すぎて、(他のディンピク作品と同じく)ただただ退屈です。
あと、ライオンなどが上のようなカットでやたらヴォァァァァァァァァァァと鳴きます。これは声優ではなくSFXらしく、他の作品でも流用されている音源です。例えばDINOSAURIでCreeが恐竜から逃げるシーンとかです。なんでこんな奇声上げてるんだこいつ。
ここまでは正直退屈で、見始めた時はこれ以上見なくてもいいかなと思っていましたが、この後からストーリーが狂いだします。
ある日、サルの一人が何かを巡って言い争いをしていました。王は「昼食時間だから静かにしないとキレるぞ」とかよく分からんことを言いながら彼らが持っていたものを見せてもらいました。
王は「これはダイヤモンドだ!」と言って動物達を集めました。王は、近くにダイヤの鉱山があるかもしれないといい、それを聞いた他の動物達は「鉱山を掘り当てれば俺らは金持ちになれる」と口々に言い出しました。
待てや。こいつらダイヤの価値を知ってる前提で話を進めてんのか?
王様もいきなり「ダイヤだ!」と反応してましたし、オウムはネックレスとかを作ろうとか言い出すし、これが「綺麗だから」とか「権力の象徴だ」とか言うならまだしも、動物たちは明らかに金銭的な価値を理解した上で話が進んでいます。そもそもジャングルの猛獣が金持ちになってどうするんだよ。何を買うんだよ。
その後、ダイヤを掘るためには木を切って道路を作って長時間労働しなきゃダメだ!というこれまたらしくない方向に話が進み出します。当然ジャングルを愛する動物達からは反対され、ヘビからは「俺らの噂が広まれば多分人間がぶっ殺しに来るよ(要約)」と提言されたため、ダイヤ採掘計画は凍結されました。しかしただ一匹、力を望んでいたBokassaはこの決定を良く思いませんでした。彼は王座を奪うための工作を始めるのです……
親バカになってもバカにはなるな
Bokassaはハゲワシに001~003までの番号をつけて自分の配下にしました。そして「Bokassaに投票しろ」と動物たちに吹き込ませますがうまくいきませんでした。今の王様は動物たちの仲を取り持ってくれる名君だったからです。
ある日、女王は子供が腹の中にいることを明かしました。王は自分が父親になれることを大層喜び、そして急にバカになりました。
要するに彼は浮かれて動物達への対応がおろそかになってしまった、という描写なのですが、その際の変化がサル共がうるさくて寝れないと不満をぶつけてきたカバに「リスを食っていいよ」と許可するなど、いくら嬉しくて上の空になったとしても急にこんな風にはならんだろと言った感じで、リスが言っている通りいきなり気が狂ったとしか思えません。ともかく、これで支持率が下がったのはチャンスとばかりにBokassa達は国民を次々と味方につけていきます。
さて、遂に王子が生まれ、Robinと名付けられました。皆は彼を一目見ようと集まってきました。Robinは件のダイヤで遊んでいましたが、それをみたBokassaは「奴はダイヤを独り占めしようとしてる」と言って、民の怒りを煽り立てます。
「The old king must go away!」の嵐。台詞自体は普通ですが声優の演技がずれまくっててひたすらうるさい。
その時急にヘビが出てきて王に噛みつきます。それまで側近をやっていたヘビとは別の、ぽっと出の毒蛇です。ヒョウがけしかけた者なのかも禄に語られません。弱った王は王座をBokassaに明け渡す事を宣言し、一家は追放されます。
ちなみに逃避行の最中、一家は笑顔です。こういう所も新たに描かずに既存のアニメを流用してます。表情差分くらい作っとけよ…
追われた先で…
ライオン一家と側近のヘビはやがて砂漠にたどり着き、そこで休むことにしました。元ネタでも砂漠に追い出されていたのはDingoにとって幸運でした。前年度に作った「Alladin」の素材を使い回せるからです。
アラジンも分かりやすくヤバそうなので、時間があれば見てみようと思います。
さて、王は「私の何が間違っていたんだ!?」と泣きごとを言い出し、ナレーションでも「彼は役立たずになった(He was left useless.)」と吐き捨てられるので、こいつは公式でバカ親になったということらしいです。
一方息子はというと、ウサギのStomperと友達になったり、ヘビに家庭教師をやってもらったりしてすくすく育っていきました。
ここで余談。Stomper(ウサギ)もWuschel(リス)も、今後のDingo作品でレギュラーとなるキャラですが、実は本作の一作前、「Goldie: Abenteuer im Zauberwald」という作品で登場しています。ちなみにこちらは「バンビ」です。
Wuschelは同作では2番手のような扱いでネームドでしたが、Stomperはざっと確認した所名前が出ている所を確認できませんでした。名前からして「とんすけ」からパクってるのは確かなので、あの時点で名前は決まってたのかもしれませんが。
ヘビが計算を教えるシーンで割り算の記号がおかしい(コロン(:)になっている)と海外では突っ込まれてますが、これはドイツとかでは普通に使われているらしいです。
追放されてからしばらく大した見所はありませんが、この後からまた面白くなります。
ブラック・パンサー/過勤だ・フォーエバー
ある日、ジャングルから抜け出してきた鳥達がRobinの元にやってきて、彼にジャングルがBokassaの手によって荒廃しだしていることを伝えました。しかし物心つく前にジャングルを出た彼には訳の分からない話でした。鳥はこれまでの経緯を一つづつ説明することにしました……
新たな王となったBokassaは、初めにダイヤを掘り当てたら何が欲しいかを国民に問いました。皆は口々に「ジェットコースター」だの「世界中のベアーグミ全部」だの勝手な事を言いまくって盛り上がってましたが、現実はそう甘くありませんでした。
「労働は毎日午前6時から午後6時までだ!」
ゾウは力仕事に回され、サル達はダイヤを加工する作業をさせられ、クマは王の専属シェフになりました。環境は破壊され、ダイヤを根こそぎ貰っていくBokassaの仲間を除いてみんな貧しくなってしまいました。こうして、ただひたすらに労働に苦しむ動物たちと、うまい汁を吸う王とハゲワシらがこの後ずっと描写されます。尺稼ぎが露骨な分動物達の悲壮感が無駄に強調されています。
何故かリスはダイヤの採掘に回されますが、この場面は初見で大爆笑しました。なんかメットとか被ってるし、明らかに削岩機の音が鳴っているけど削岩機を全く描かずに作業してることを表現するのもすごい。その後、王はリスに採掘をさせるのは非効率だと気づき(判断がおそい)、新しくモグラの労働者を雇うことにしました。
いやこれモグラか?リスの絵をちょっと加工したようにしか見えないんですが……ちなみに彼らのメットには「BOKASSA MINING. Co」とか書いてあります。
全てを聞きとどけたRobinは父に助けを求めましたが「あいつらが決めたことなんだから受け入れるべきジャン」みたいな事を言って突っぱねられました。息子含めてダメだこいつという感じになったので父抜きでBokassaを倒すための作戦を立てる事になりました。
袖の下には最新式の…
Robinは今の僕なら勝てると意気込みますが彼はまだ子供なので敵うはずありません。ヘビ参謀がどっかの本から引いてきた作戦を元に、奴の食事に毒を盛ることにしました。親父も毒殺されかけた訳ですが、毒を以て毒を制すということなんでしょうか。
とは言え、彼に近づくのは容易ではありません。初めに、ヒョウの護衛であるハゲワシ達を味方につける必要がありそうです。そんな事できんのかとウサギは疑問に思いますがRobinは「ああいうのは腐敗してるもんだから賄賂を贈ればいい」かと提案しました。ヘビさんはそういう事を教育してたのでしょうか。
そして何を贈るか少し考えた結果……
「Computers!」
は?なんで?なんでそういう答えが真っ先に出てくるのか。ダイヤの事もそうですが、ここの動物達はちょっと油断すると世界観ガン無視しにかかってきます。そもそもどうやって手に入れるつもりなんですかね……?
そもそも賄賂の候補としていきなりコンピューターを出した理由もかなり謎です。後の描写を見るに、あのハゲワシ共は秘密警察的な役割で、ハイテク機器を欲しがっていたらしいのが分かります。とは言えその情報はまだこの時点では入ってきてませんし、ヤマカンが当たったにしても出来過ぎじゃないかなーと思います。
その後、鳥さんたちには交渉役としてジャングルに戻ってもらい、ハゲワシ達にセールストークをしてもらいます。超高速プロセッサーとか10メガバイト大容量ストレージとかカラープリンター付きとかそんな感じの宣伝をして、ハゲワシ達の心をガッチリと掴みます。気を良くしたハゲワシ達は電話もくれとかモデムも付けろとか注文を付けまくり、しっかりとそれに応えた上で買収は成立しました。なんかパソコン云々で驚いてた人を完全に置いてけぼりにする展開です。
続いてハゲワシ達がコックのクマを買収します。英語版はこの辺の音声がなんか訳の分からないことになっていますが、とりあえず全色のベアーグミ好きなだけを条件にこちらも買収は出来たようです。
鳥たちはRobin一行の元に帰ってきて、彼らが一刻も早くパソコンを欲しがっている事を伝えました。
いやマジで買ってきたんかい。
正直パソコンなんてあまりにも突飛な話だし相手が一応悪者だったのでこれを見る瞬間まで建前とすら思ってきましたがマジで持ってきやがりました。どっかの奴とは違って約束は守るのがRobinです。
そもそもジャングルの猛獣が金持ちになってどうするんだよ。何を買うんだよ。
A.最新型のコンピューター3台+その他諸々。
マッマはくそ親父の介護をしなければならないためRobinはヘビ参謀とStomperとラクダを連れてジャングルに出発しました。
なんてこった、ボカサが殺されちゃった!
Robinはジャングルの国境でハゲワシに約束のブツ(パソコン3台)を見せますが、報酬は仕事を終わらせてからだと言いました。それを聞いたハゲワシ003号はクマに約束のブツ(グミいっぱい)を見せますが、報酬は仕事を終わらせてからだと言いました。
Bokassaは今日の飯が来ないとイライラしています。そこにお前の治世は今日で終わりだ的なことを言いながらクマが肉を持ってきました。そして、
「That's poison! You poisoned my food!」
ここ、文章じゃ伝わらないので実際の動画をぜひ見ていただきたいのですが、マジで脱力ものです。迫真の演技の直後、アホ面でボッシュートされて、死にました~☆って感じです。*5物語の大ボスが倒されるシーンがこんなのでいいのかっていう酷さなのでぜひ御覧ください。
それと、本作は徹底的にイラスト数を節約している以上、クマが肉に毒を入れる場面とか、肉を食べる場面すら全く描写されてません。台詞がものすごくあっさりしてることもあり初見時は食べる直前に見抜かれたのか!?と一瞬思ってしまいました。
ともかく、仕事が済んだのでクマさんとハゲワシ達には報酬がきっちりと支払われ、Robinは自分も覚えていない故郷に脚を踏み入れました。動物たちは労働をやめ帰還した王子の元に駆けよりました。
その後はRobinによって色々と後始末が始まります。Bokassaはイカダに載せられ流されていきました。モグラ達は開放され、ここに留まっても良いことになりますが、なぜかイタリア訛りの班長が自分らの仕事があると言って帰っていきました。あとハゲワシのパソコンはすぐ壊れたらしいです。
それからしばらく経って王様がジャングルに帰って来ました。体の方は治っていたらしいです。頭は知らん。彼は息子に自分が老いたら王位を継がせると言いましたが、ヘビからは民主制にして選挙で王を選べるようにすべきだと提言しました。多分こいつは父のボケっぷりをだいぶ危惧してますね。そして、これからは親子で協力してこの地を収めていこうと約束するのでした。めでたしめでたし。
総評
ライオンキングみたいなのを期待してると色々な意味で裏切られる作品。単純にシナリオが元より薄くなっているのもそうですが、森の動物達が金銭やコンピュータの概念を何の脈絡も無く持ち出してくるため、事前にそういう世界観だと納得できていないとただ混乱させられるだけ。ぶっちゃけ、こういう世界観を度外視した描写は初めから子供向けのギャグとして入れてそうで、本気で批評すれば火傷しそうな雰囲気もあります。
単純に映像としてのレベルはダメダメで、キャラの絵が不自然に切れているカットはいちいちツッコんでたら日が暮れる程にあり、映像も使いまわしだらけで動きも無いため何が起こっているのか把握するのも困難です。ただDingoの中ではそれが普通です。
一方でそういった超展開やチープさが割りといい味を出しており*6、ネタとして笑い飛ばすことを前提に見るのであれば、基本的に薄い展開が続く他のディンピク作品と比べれば、相対的に楽しめる要素が多くディンピク入門編としてはオススメできる出来。
せっかくのレビューですので採点もしてみようと思います。
「Der König der Tiere」は5点です。
5点満点なら最高、10点満点なら真ん中、100点満点なら赤点って感じの点数ですね。ここで何点満点か決めて無いのは筆者がこれまでに「良作」とされた作品にあまりにも触れてこなかったのと、こういう作品ばかりを見すぎて感覚がお菓子なっているせいで"上から見た"位置が分からなくなっているためです。
皆様の感覚だと何点満点中5点でしょうか?
今後、他のDIngo作品をレビューすることが起こってしまった場合は、この点数を基準にして付けていくことになるかと思われます。なので後続の評価が付けやすい位置を選びました。ちなみに今の感覚だとDINOSAURIは2点くらいになると思ってます。
というわけで初めての長文レビューに挑戦してみましたが、楽しめましたでしょうか?書き終えて見て、この作品に対してこれだけの文字数になるのはおかしいと自分でも思っています。多分普段の悪癖が出まくってそれこそディンピクみたいに本来の内容を無駄な言葉で薄めまくってるんじゃないかと反省しております。
こうやって文章に起こしたのは割りと苦労したし、何よりも時間がかかった!おい人生の貴重な時間返せよと激しく後悔しているので正直次は書きたくないですがまあ多分現実逃避も兼ねてやってしまうんじゃないかなあと思っています。
今回はこのへんで。👋🍌
*1:これはイタリア語版のタイトルですが、ニコニコに丸揚げされてる動画がいきなりこのテロップで始まる事から、日本ではこう呼ばれることが圧倒的に多い
*2:あくまで仮説ですが、おそらく子供向けに言葉遊びとかそういう部分で楽しませようとしている(Peekの歌や「Peekを黙らせろ、さもないと戦争になるぞ/Klappe peek sonst gibt es krieg」など)のでしょうが語学堪能でない私はそこまで理解できない
*3:さらに、リーディングが出来てもリスニングがこれっぽっちなのでYouTubeの自動字幕機能に頼っています。YouTubeは英語の書き起こしについては本当に精度が高いので、英語版にこだわってる理由でもあります
*4:本題に入る前に約3000文字も無駄に使ってしまった。文字書きやめちまえ。
*5:ここでクマたちの台詞をよく聞くと入れているのは「少量の麻酔薬と睡眠薬」であり、実際は殺してるのではなく気絶させただけである。どっちにしろ水葬される訳ではあるが。
*6:Dingoの場合悪い味が出ることの方が圧倒的に多い